第4回・平成25年度・RTミドルウエア国際標準化調査専門委員会

26 Dec , 2013

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第4回・平成25年度・RTミドルウエア国際標準化調査専門委員会が開催されました。

  • 日時: 2013年12月26日(木)15:00-17:00
  • 場所: 機械振興会館BB3-2号室(地下3階)
  • 議題:
    1. OMGサンタクララ技術会議の報告
    2. RTM関連仕様の提案プロセス(案)および仕様提案の検討
    3. その他

今回の委員会では、以下の内容について報告・議論が行われました。

OMGサンタクララ技術会議の報告

鳥井豊隆委員(ホンダR&D) OMG Robotics DTF Chairより、OMGサンタクララ会議の報告が行われました。

OMG Technical Meetingが12月9日~13日まで、米国カリフォルニア州・サンタクララ市にて行われた。 日本からのRobotics DTFの参加者は11名、SysA PTFの参加者は5名。Robotics DTFの主な議題は、1)ホンダR&Dから提案されたFSM4RTCのInitial Submissionが行われ、内容について議論が行われた、2)HAL (Hardware Abstraction Layer) WGのRFIに対してレスポンスが提出されプレゼンテーションが行われた、3)ServiceWGのRoIS 1.1についての保留事案の検討が行われた。

WG議長からそれぞれのWGについて報告があった。

RTM関連仕様の提案プロセス(案)および仕様提案の検討

金広委員から以前提案があった「OpenRTM-aist関連仕様の提案プロセス」(openrtm-users 02951) に基づき、メーリングリストに対していくつかの提案がありました。 提案された仕様改定案について、RTM国際標準化専門委員会にて承認を行いOpenRTM-aistの配布物に反映させるための第1回目の議論が行われました。 以下に、提案内容と議論および結果について報告いたします。

OpenRTM-aist関連仕様の提案プロセス [承認]

委員会にて議論の結果、OpenRTM-aist 関連仕様の提案プロセスVer 1.0.0 として承認されました。

ロボットアーム制御機能共通インタフェース仕様書(第1.1版)[再提案]

  • タイトル: ロボットアーム制御機能共通インタフェース仕様書(第1.1版)
  • 提案内容: (openrtm-users 02962)【共通IF】【ロボットアーム】インターフェース改訂案1.1について
  • 提案者: 琴坂信哉(埼玉大学)、藤間瑞樹(埼玉大学)
  • 履歴
    • 提案日: 2013/11/18
    • 締切日(提案日から1ヶ月以降かつ最終改定日から1週間以降): 2013/12/20
    • 改訂履歴
      • 2012/ 2/24第1.0版公開
      • 2013/11/18第1.1版(草案)公開
      • 2013/12/13第1.1版(草案)修正
  • 概要:
    • 1-3軸の直交座標型、4軸の水平多関節型、5-7軸の垂直多関節型産業用ロボットへの対応
    • 円弧補間動作コマンドの追加
    • 原点復帰動作コマンドの追加
    • リターンコードのenum定義、NOT_1 MP LEMENTEDの追加
    • 単位系を[mm]→[m]、[degree]→[radian ]に変更
  • 提案理由: 現状のインタフエース仕様は、6・7軸の垂直多関節型ロボットにしか対応しておらず、RTミドルウエアを産業用途で利用するためには、産業現場で多用されている他の構造型の産業用ロボットにも対応させる必要があると考える。また、標準ロボット言語であるSLIMに定義されている円弧補間や原点復帰の動作コマンドを追加することでRTミドルウエアの産業用途への適応性を向上させることが可能であると考え、本提案を行う。

本件については、NEDO知能化PJのワーキンググループにおいて定められたアーム用インターフェース(プロジェクトページ・仕様・文書等を参照)に対して、いくつかのオペレーションを追加するとともに、単位系を変更するものである。 議論の結果、単位系が異なるインターフェースが接続できる可能性があり非常に危険である。新たなインターフェースを別名前空間において定義してはどうか。既存インターフェースとの互換性を持たせるなら、継承し拡張するとともに単位系はそのままにし、単位系が異なるインターフェースは別インターフェースとしてはどうか、などの意見が出た。これに対して提案者は意見を反映させたインターフェース定義と仕様書を再提案するとのことで、再提案プロセスに戻して再度議論することとなった。

6軸力センサ用データ型 [再提案]

  • タイトル: 6軸力センサ用データ型
  • 提案内容: (openrtm-users 02915)6軸力センサ,空間速度用のデータ型について
  • 提案者名: 岡田慧(東京大学)
  • 履歴
    • 提案日 2013/11/18
    • 締切日(提案日から1ヶ月以降かつ最終改定日から1週間以降) 2013/12/18
  • 概要: 6軸力センサ情報を格納するデータ型
  • 提案理由: 力センサはヒューマノイドには一般的なセンサであるがOpenRTMには対応するデータ型が存在していなかったため.

本提案は、6軸力センサ用のデータ型を提案するものである。提案されたデータ型Wrenchに含まれるVector3D force, Vector3D torqueについて、Vector3Dでよいのか?すなわち、Force型、Torque型を定義しなくともよいのか?あるいは、Vector3Dはメンバとしてx,y,zを持つがそれがトルクを表すのに適当か、などの意見が出た。提案者が再度検討の上再提案するとの申し出があり、再提案プロセスに戻すこととなった。

空間速度データ型 [再提案]

  • タイトル: 空間速度データ型
  • 提案内容: (openrtm-users 02915)6軸力センサ,空間速度用のデータ型について
  • 提案者: 岡田慧 (東京大学)
  • 履歴
    • 提案日: 2013/11/18
    • 締切日(提案日から1ヶ月以降かつ最終改定日から1週間以降) 2013/12/18
  • 概要: 空間速度情報を格納するデータ型
  • 提案理由: 空間速度情報はダイナミクス計算などではよく利用されるがOpenRTMには対応するデータ型が存在していなかったため.

本提は、空間速度データ型を提案するものである。メンバーとしてAngularVelocity3DとVelocity3Dが含まれているが、Velocity3Dにメンバーが6つあるのだがそれでよいのか?等の意見がで、再度検討したうえで再提案プロセスに載せることとなった。

クオータニオンデータ型 [承認]

  • タイトル: クオータニオンデータ型
  • 提案内容: (openrtm-users 02915)6軸力センサ,空間速度用のデータ型について
  • 提案者: 野沢峻 (東京大学)
  • 履歴
    • 提案日: 2013/11118
    • 締切日(提案日から1ヶ月以降かつ最終改定日から1週間以降): 2013/12/18
  • 概要: クオータニオン情報を格納するデータ型
  • 提案理由: クオータニオン情報を格納するデータ型がupenRTMには存在していなかったため.

本件は、既存のOpenRTM-aistのデータ型にはないクオータニオンデータ型をOpenRTM-aistのExtendedDatatype.idlに追加する提案である。 Quaternionの表現として、x,y,z,wでよいのか?虚部3次元ベクトルと実部wの組み合わせでもよいのではないか?計算するときにはどちらにしろばらすのでよいのではないか。などの意見が出されたが、特に反対意見は出なかったため本提案は承認されExtendedDatatype.idlに取り入れられることとなった。

その他

カメラ機能共通インタフェース仕様書(第1.0版)

大原委員(名城大学)から、知能化PJで定められた「カメラ機能共通インタフェース」を本委員会で承認したうえでOpenRTM-aistに取り込んでほしい、との提案があり、まずメーリングリストへ投稿し議論の上、次回の委員会で提案・議論・承認することが了承された。

既に、(openrtm-users 02999) カメラ系の共通インタフェースの提案 として投稿・提案済みである。

次回日程

次回の委員会は下記日程で開催されることが決定した。

  • 日時: 2014年4月10日(木) 15:00-17:00
  • 場所: 機械振興会館(部屋未定)
  • 議題:
    • OMG Reston会議報告
    • OpenRTM-aist関連仕様に関する議論

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最新バージョン : 2.0.1-RELESE

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ネットワーク分散環境でデータ収集用ソフトウェアを容易に構築するためのソフトウェア・フレームワーク