菅様
安藤です
毎度、ご指摘ありがとうございます。
> OpenRTM-aist MLの皆さま：
> 早大の菅です．
> いつもお騒がせしております．
>
> さて今回は，C++ RELEASE1.0版のManagerについてです．
> 現在，RTC-scilabというツールを開発していますが，
> RELEASE1.0になって基本的な動作は動くようになりましたが，
> 終了時の不具合が続いています．
>
> 特殊な使い方かもしれませんが，手動でshutdownする場合の不具合です．
> ご検討ください．
>
>
> ■結論
> Manager.cppにバグと思われる部分があり，
> コードから以下の部分が気になっています．
>
> ○m_timerがNULLで初期化されていないため，timer_enable:NOとすると落ちる
m_timer を0で初期化するようにしました。
> ○shutdown_nortcsがスペルミスでshutdown_onrtcsになっている
すみません。スペルミスですね。ただし、shutdown no rtc もおかしいので、
たぶん shutdown_on_nortcs のつもりだったのだと思います。
#Manager::shutdownOnNoRtcs() という関数がありますので。。。
なので、そのように修正しました。
> ○手動でshutdownするとm_timerが残っているので悪さをするから，
> m_timer->stopのコードをManager::shutdown内に含めるべきでは？
shutdownManager() 関数の中で呼ぶように修正しました。
修正されたソースは、
http://openrtp.jp/openrtm/svn/OpenRTM-aist/branches/RELENG_1_0/OpenRTM-aist
からチェックアウトするか、添付のパッチを当ててください。
> ○Timerがデフォルトで0.1秒ごとに，ManagerやNameServerなどの振る舞いを監視
> している．
正確に言いますと、タイマの分解能が100msで、
・ネームサーバのチェックは 10秒毎、
（naming.update.interval で変更可能）
・自動シャットダウンが 10秒毎、
・コンポーネントの終了処理が1秒毎、
に処理を行っています。
> ○Managerでは，rtc.confでmanager.shutdown_nortcsがYESだと，Managerが生成
> したRTCが無くなると自動的にshutdownする．
> ○同じく，manager.timer_enableでtimerの生成を抑制できる
> などが分かりました．
> そこでいくつかコードを読んで気になる部分がありました．
>
> ■RTC::Manager::m_timerメンバが初期化されていない場合がある．
> Managerのコンストラクタでm_timerがNULLに初期化されていないので，
> timer_enable: NOを指定するとアクセス違反を起こします．
> これは早急に改善してほしい部分です．
すみません。初期化を忘れてました。
とりあえずは、Managerの変数に関してはポインタはすべて0初期化しました。
> ■shutdown_nortcs:NOが効かない？
> Manager.cppの763行目あたりで，スペルミスがあります．
> shutdown_nortcsとなるべき場所が，shutdown_onrtcsになっています．
> ヘッダーファイルでもスペルミスが見られます．
>
> このようにコード中に定数を配置するやり方は，
> 個人的には違和感を感じます．
> 自分はヘッダーなどでdefineするようにしていますがどうなのですか？
おっしゃるとおりです。C言語的にはそれが正しいので、ModuleManager.h を
見てもらえるとわかるのですが、私も以前はこんな感じでdefineしてました。
ただし、C++的には const char* で定義するのが正しいようです。
その辺の理由に関しては、Effective C++ あるいは、
C++ coding standards などの本に書いてあったと思います。
＃要はconst変数であれば、型のチェックもされるのでdefineよりお勧め、ということです。
で、実装する上で可読性等などいろいろ考えて結局rtc.confのオプションは
文字列リテラルをそのままコードに記述する方法をとりました。
今回みたいなバグが発覚しないという問題はありますが。。。
> プログラミングは我流なので…
私も、C++を本格的にやりだしたのは、OpenRTM-aistを実装し始めてから
なのでたいしたことはないです。大学で習ったのはFORTRANだけですし（笑
やはり、プログラミングは自分で本やコードを読むなどして勉強するしか
ないんじゃないですかね。
詳しく調査していただき、ありがとうございました。
また、何か不具合等見つかりましたらよろしくお願いします。
OpenRTM-aist MLの皆さま：
早大の菅です．
いつもお騒がせしております．
さて今回は，C++ RELEASE1.0版のManagerについてです．
現在，RTC-scilabというツールを開発していますが，
RELEASE1.0になって基本的な動作は動くようになりましたが，
終了時の不具合が続いています．
特殊な使い方かもしれませんが，手動でshutdownする場合の不具合です．
ご検討ください．
■結論
Manager.cppにバグと思われる部分があり，
コードから以下の部分が気になっています．
○m_timerがNULLで初期化されていないため，timer_enable:NOとすると落ちる
○shutdown_nortcsがスペルミスでshutdown_onrtcsになっている
○手動でshutdownするとm_timerが残っているので悪さをするから，
m_timer->stopのコードをManager::shutdown内に含めるべきでは？
■詳細
RTC-scilabでは，C++版のOpenRTMに独自の
手続き型のインターフェースを備えたDLLを定義し，
scilabからロードすることによって
RTMとの相互通信を実現しています．
そこでダイナミックにRTCを生成・ポート追加/除去・削除をするために，
やはりManagerをscilabのプロセスから生成する必要があるのですが，
最初にno-blockingモードで生成して
ManagerのオブジェクトはDLL側のメモリ内に格納しておき，
必要によって独自定義の関数からアクセスしています．
そこで最後にDLLをアンロードする前に，Managerをshutdownしたいのですが，
shutdownをすると，１・２秒後にscilabプロセス全体が落ちます．
これはTimerクラスの仕業と考え，コードを読みましたところ，
○Timerがデフォルトで0.1秒ごとに，ManagerやNameServerなどの振る舞いを監視
している．
○Managerでは，rtc.confでmanager.shutdown_nortcsがYESだと，Managerが生成
したRTCが無くなると自動的にshutdownする．
○同じく，manager.timer_enableでtimerの生成を抑制できる
などが分かりました．
そこでいくつかコードを読んで気になる部分がありました．
■RTC::Manager::m_timerメンバが初期化されていない場合がある．
Managerのコンストラクタでm_timerがNULLに初期化されていないので，
timer_enable: NOを指定するとアクセス違反を起こします．
これは早急に改善してほしい部分です．
■shutdown_nortcs:NOが効かない？
Manager.cppの763行目あたりで，スペルミスがあります．
shutdown_nortcsとなるべき場所が，shutdown_onrtcsになっています．
ヘッダーファイルでもスペルミスが見られます．
このようにコード中に定数を配置するやり方は，
個人的には違和感を感じます．
自分はヘッダーなどでdefineするようにしていますがどうなのですか？
プログラミングは我流なので…
■手動でshutdownするとManager::m_timerが残っているのでは？
このおかげでshutdownが2回呼ばれます．
おそらく他の終了タスクも割り当てられているはずなので，
ここでもエラーが起きるはずです．
このshutdownメンバ関数内で，m_timer->stop()を呼び出せば問題は回避されま
すが，
他の終了処理の部分までは目を通していないので，
すべて解決かどうかは分かりません．
以上です．
至らない点など御座いましたら，お手数ですがご指摘いただけますでしょうか？
よろしくお願いします．
ではでは