バグ #2453
完了Feodra17 i386でrpmのパッケージビルドがエラーになる
n-ando さんが12年以上前に追加. 12年以上前に更新.
100%
説明
rtcd をリンクするときに undefined symbol __atomic_fetch_add_4 でエラーになる。
n-ando さんが12年以上前に更新
OpenRTM ML皆様
産総研 安藤です
どなたかFedora17 (32bit) 上で OpenRTM-aistのC++版の
コンパイルを通したことがある方はいらっしゃいませんか?
実行形式にリンクする際に、軒並み以下のようなエラーがでて
困っております。64bit版では出ていないみたいです。
../../src/lib/rtm/.libs/libRTC.so: undefined reference to `__atomic_fetch_add_4'
collect2: error: ld returned 1 exit status
g++: gcc version 4.7.0 20120507 (Red Hat 4.7.0-5) (GCC)
OS: Fedora17, 32bit
OpenRTM: OpenRTM-aist-1.1.0-RELEASE
n-ando さんが12年以上前に更新
清水先生
安藤です
情報有り難うございます。
結論としては、コンパイルは通しましたが、原因はよくわかりませんでした(笑
一応もう少しで、1.1.0-RELEASEのFedora用rpmをリリースできる見込みです。
#以下は、gcc 4.7, rpmパッケージ作成に興味のある方向け
Fedora17のgcc (4.7) では、-march=i386 オプションを付けて
コンパイルすると、ある種の条件下(詳しくは調べてませんが)で
__atomic_fetch_add_4 という関数(おそらくgccの組み込み関数)
への呼び出しが暗黙的に追加されるようです。
#オプションが -march=i468 i586 i686 だと追加されない。
しかしながら、色々探した限りでは__atomic_fetch_add_4
関数の宣言や実体が無いのと、Fedora14,15,16で作成した
libRTCやlibcoilにはそういうシンボルが一切見当たらないので、
まぁ、なくても問題ないだろうと考えました。(あったらすみません。)
-march=i386オプションは、自分でソースからconfigure;makeする
時にはコンパイルオプションとして追加されないのですが、
rpmパッケージを作るためにrpmbuildを使うと、CFLAGS/CXXFLAGSに
↓のように勝手に追加されてしまいます。
CFLAGS=-O2 -g -march=i386 -mtune=i686
(これはFC14,15,16でも同様、でも問題は起こらない。)
ただし、x86_64版のrpmbuildは
CFLAGS=-O2 -g
というオプションのみです。なので、specファイルを少し書き換えて、
i386版も-O2 -gオプションのみになるように強制したところ、
一応パッケージの作成まで出来ました。
なんかすっきりしませんが、gcc 4.7 が主流になってくれば
何かわかるかもしれません。
他に情報お持ちの方がおられましたら、教えてもらえませんか?
よろしくお願いします。
n-ando さんが12年以上前に更新
安藤様
清水です。
標記の件、少し調べてみました。
問題は解決しませんでしたが、以下分かったことです。
(1) Fedora17でomniORBをコンパイル
-march=i386オプションを付けて、omniORBをソースからコンパイルしてみました。
結果、問題なくコンパイルできました。
作成されたバイナリをreadelfで見てみましたが、
__atomic_fetch_add_4 という参照はありませんでした。
どうやら、CORBAの問題では無さそうです。
(2) Ubuntu12.04でOpenRTM-1.1.0をコンパイル
-march=i386オプションを付けて、RTM1.1.0をソースからコンパイルしてみました。
g++のバージョンは、4.6.3です。
結果、以下のエラーでコンパイルできませんでした。
../../src/lib/rtm/.libs/libRTC.so: undefined reference to `__sync_fetch_and_add_4'
(3) __sync_fetch_and_add_4 のエラー原因の検索
上記のエラーメッセージをググってみました。
すると、いろいろな情報が見つかりました。
_sync_fetch_and_add_4 がlegacyなインタフェースで、
C++では、std::atomic<>に置き換わったので、
_sync_fetch_and_add_4 を使わないようにソースを
書き換えれば良いという情報がありました。
上記が正しいとすれば、__atomic_fetch_add_4 もおそらく同じだと思います。
また、簡単な回避法としては、-march=i486 以上をオプションに指定すれば良い
との情報もありました。
i386だけダメなようです。
ところで、根本的な疑問として、RTMではatomic関係のインタフェースを
どこで使っているのでしょう?
src/lib/rtm以下のすべての *.oファイルに __atomic_fetch_add_4 への
参照が含まれてしまっています。
以上、全然すっきりしませんが、わかった事です。
さらなる情報をご存知の方は教えて頂けると幸いです。
n-ando さんが12年以上前に更新
清水先生
安藤です
調査ありがとうございます。
安藤様
清水です。
標記の件、少し調べてみました。
問題は解決しませんでしたが、以下分かったことです。(1) Fedora17でomniORBをコンパイル
-march=i386オプションを付けて、omniORBをソースからコンパイルしてみました。
結果、問題なくコンパイルできました。
作成されたバイナリをreadelfで見てみましたが、
__atomic_fetch_add_4 という参照はありませんでした。
どうやら、CORBAの問題では無さそうです。
そうですか。となると、OpenRTM側の問題の可能性が大きいですね。
(2) Ubuntu12.04でOpenRTM-1.1.0をコンパイル
-march=i386オプションを付けて、RTM1.1.0をソースからコンパイルしてみました。
g++のバージョンは、4.6.3です。
結果、以下のエラーでコンパイルできませんでした。../../src/lib/rtm/.libs/libRTC.so: undefined reference to `__sync_fetch_and_add_4'
4.7 だけ、というわけでもなさそうですね。
(3) __sync_fetch_and_add_4 のエラー原因の検索
上記のエラーメッセージをググってみました。
すると、いろいろな情報が見つかりました。_sync_fetch_and_add_4 がlegacyなインタフェースで、
C++では、std::atomic<>に置き換わったので、
_sync_fetch_and_add_4 を使わないようにソースを
書き換えれば良いという情報がありました。
なるほどそうでしたか。これってC++0x11あたりで導入される機能ですよね。
旧C++とC++0x11が混ざって悪さしているとかですかね?
上記が正しいとすれば、__atomic_fetch_add_4 もおそらく同じだと思います。
また、簡単な回避法としては、-march=i486 以上をオプションに指定すれば良い
との情報もありました。
i386だけダメなようです。
そうですね。i386だけダメのようです。
_sync_fetch_and_add_4や_atomic_fetch_add_4に相当する機能が
i386にはなく、i486以降には存在するので、ソースのどこかで
_sync_fetch_and_add()や_atomic_fetch_add()関数を使っている関数が
呼び出されているが、i386でコンパイル時にはこれらに対応するコードを
生成することができずエラーになる、ということでしょうね。
#undefined referenceというエラーは正しくない、といっている人も居ました。
となると、coilで特定のCPUアーキテクチャに依存したコードはとくに書いた
覚えはないので、標準ライブラリに古いコードが残っていて、-march=i386
オプションが指定されているにもかかわらず、それが生きてしまって
エラーになっているとも考えられますかね?そうなると、gcc周りの
問題かな、という気もしますね。
ところで、根本的な疑問として、RTMではatomic関係のインタフェースを
どこで使っているのでしょう?
src/lib/rtm以下のすべての *.oファイルに __atomic_fetch_add_4 への
参照が含まれてしまっています。
RTMというより、まずcoilの方じゃないかと思います。Fedora17では
stringutil.oとかProcess.oにすでに、atomic_fetch_add_4が
含まれてました。
Mutex関係なら理解できるんですが、とくにatomicな処理とか関係なさそうな
stringutilでこの関数への参照が含まれているので、特定の関数ではなくて
原因はgccのオプションかな、と思った次第です。
includeしているヘッダかなとも思ったのですが、関係ありそうなヘッダは
無いですし。あと、グローバルにインスタンス化しているオブジェクトも
関係あるかなと思ったのですが、特にそういうのも無いですしね。
#iostreamか?
以上、全然すっきりしませんが、わかった事です。
さらなる情報をご存知の方は教えて頂けると幸いです。
ありがとうございました。OpenRTM/coilのコードも時間があるとき
調べてみたいと思います。
n-ando さんが12年以上前に更新
安藤様
ジェフです。
2012/6/8 Ando Noriaki <n-ando@aist.go.jp>
(3) __sync_fetch_and_add_4 のエラー原因の検索
上記のエラーメッセージをググってみました。
すると、いろいろな情報が見つかりました。_sync_fetch_and_add_4 がlegacyなインタフェースで、
C++では、std::atomic<>に置き換わったので、
_sync_fetch_and_add_4 を使わないようにソースを
書き換えれば良いという情報がありました。
なるほどそうでしたか。これってC++0x11あたりで導入される機能ですよね。
旧C++とC++0x11が混ざって悪さしているとかですかね?
std::atomicはC++11から導入されたからまだオフィシャルなコンパイラのサポートはゼロです。オフィシャルではないならVC2011とgcc 4.5(?)以上にありますが、フラグを設定することが必要です。(そして、C++11からのフィーチャーならlegacyの方はまだあるはずですが…)
したがって、使うことに注意が必要でしょう。coilにstd::atomicを既定として導入するとVC2010でもコンパイルできなくなります。オプションにした方がいいと思います。以下のファイルの68行目は参照になると思います。
https://github.com/gbiggs/tide/blob/api_reorg/include/tide/tide_config.h.in
n-ando さんが12年以上前に更新
- ステータス を 新規 から 解決 に変更
- 進捗率 を 0 から 100 に変更
以下のようにして-march=i386を回避
Index: OpenRTM-aist/packages/rpm/OpenRTM-aist.spec.in =================================================================== --- OpenRTM-aist/packages/rpm/OpenRTM-aist.spec.in (リビジョン 2370) +++ OpenRTM-aist/packages/rpm/OpenRTM-aist.spec.in (リビジョン 2371) @@ -78,7 +78,7 @@ #------------------------------------------------------------ # build section %build -%configure --prefix=/usr +%configure --prefix=/usr CFLAGS="-O2 -g" CXXFLAGS="-O2 -g" %{__make} #------------------------------------------------------------