[openrtm-staff:554] Re: [openrtm.org contact form] RTミドルウェアサマーキャンプでの開発課題について

Ando Noriaki n-ando @ aist.go.jp
2016年 7月 14日 (木) 20:45:48 JST


会津大学 吉野様

産総研 安藤です

ご連絡ありがとうございます。

> たいへんお世話になっております。
> 会津大学 復興支援センターの吉野と申します。
>
> この度、8月1日から開催されるRTミドルウェアサマーキャンプに参加する予定でおります。
>
> つきましては開発課題についてご相談させていただきたい点があり、メールさせていただきました。
>
> 本学のロボット研究チームでは、Pub/Sub型のメッセージング通信も重要な研究課題として挙げております。
> そのこともあり、今回のサマーキャンプでは、若干地味になってしまいますが、
> 「OpenRTMにPub/Sub型メッセージング通信を実装する」
> を開発課題として持ち込もうと考えております。
>
> メッセージング通信実装のための基盤として使用するのは、CORBAではなく
> できれば本学別プロジェクトで用いているSolace Systems社のSolaceアプライアンス
> (Solaceメッセージングルータ)を用いたいと考えております。
> Solaceアプライアンス自体はメッセージング機能をハードウェア化し
> メッセージング処理の高速化を実現したもので、本学別プロジェクトでは
> 情報流通のための基盤として用いられているところです。

OpenRTM事態にはpub/sub型の通信は一応実装されておりますが、
Solaceというミドルウェアは知りませんでしたので、やってみると面白いかもしれませんね。

ちなみに、通信のモデルとしては、pub/sub型かどうかと、実際に
ネットワーク上の伝送をCORBAでやるか、別のプロところでやるか
という問題は、通信モデルを議論する上では別の問題かと思います。

ただ、原理上、OMGのRTCではポートにどんなインターフェースを
持たせるかは全くの任意であり、今回のSolaceを通信路とする
データポートを実装することはOpenRTMにとって全く自然なことです。

> 開発レベルとしては以下を想定しています。
> レベル1: RTC用のSolaceメッセージングルータ接続ドライバの開発

Solaceの詳細を知らないので、これが何を意味しているのかわからないのですが、
Solaceを利用するためには何かしらのドライバ部分を実装する必要があるということでしょうか?
ちなみに、言語は何が利用可能でしょうか?

> レベル2: RTCのデータポートの代わりにメッセージング通信用のポートを選択できるように
> OpenRTMのソースコードレベルでの改造
> (できればrtshellを用いてRTCポート同士の接続、Activate化ができるところまで)

これ自体は、OpenRTMのソースに手を加えることなく拡張モジュールとして
実装することが出来ると思います。具体的には、以下のファイルがデータポートの
通信部分を実装したファイルとなります。

http://svn.openrtm.org/OpenRTM-aist/trunk/OpenRTM-aist/src/lib/rtm/

■ 一般的なCORBAによるデータポートの実装
<push型>
InPortCorbaCdrConsumer.cpp
InPortCorbaCdrConsumer.h
InPortCorbaCdrProvider.cpp
InPortCorbaCdrProvider.h
<pull型>
OutPortCorbaCdrConsumer.cpp
OutPortCorbaCdrConsumer.h
OutPortCorbaCdrProvider.cpp
OutPortCorbaCdrProvider.h


■ 1.2用に新たに実装したDirect型のデータポートの実装
<push型>
InPortDirectConsumer.cpp
InPortDirectConsumer.h
InPortDirectProvider.cpp
InPortDirectProvider.h

これらはOpenRTMのライブラリに組み込まれており、以下の関数内で
グローバルなファクトリに登録しています。
http://svn.openrtm.org/OpenRTM-aist/trunk/OpenRTM-aist/src/lib/rtm/FactoryInit.cpp

OpenRTMでは、so/dllをロード時に特定の関数を呼び出す機能がありますので、
so/dll として実装してやることで自由に拡張することができます。

これらに倣って、4つのファイルをSolace様に実装するイメージでしょうか?
InPortSolaceConsumer.cpp/h
InPortSolaceProvider.cpp/h



> レベル1についてはサマーキャンプ実施内でも実現できそうに考えているのですが、
> レベル2については著作権等の権利関係も含めて今回のサマーキャンプで課題として
> 実現可能なレベルでしょうか。
> ちなみに私自身は今年5月からOpenRTMを使い始めており、CORBAによるシステム開発の
> 経験はありません(SOAPを用いたWebサービスシステムの開発経験はあります)。
>
> もし実現可能なレベルであれば、ソースコードのどの部分に手を加えればよいかを
> ご指導いただければ幸甚に存じます。

という感じなので、Solaceの使い方はようわかりませんが、2,3日あれば実装
出来るのではないかと思います。

以上、よろしくお願いいたします。




>
> お忙しいところ恐れ入りますが、できればご回答の程よろしくお願い申し上げます。
>
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ロボットイノベーション研究センター
ロボットソフトウェアプラットフォーム研究チーム長
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