動作確認(Linux編)

インストールが正常に終了したら、付属のサンプルで動作テストをします。サンプルは、通常は以下の場所にあります。
  • /usr/share/openrtm-1.2/components/python/<サンプルコンポーネントセット名>
ソースからビルドした場合は、ソースディレクトリ下の
  • OpenRTM_aist/examples/<サンプルコンポーネントセット名>

サンプルコンポーネントセットSimpleIOを使って、OpenRTM-aistが正しくビルド・インストールされているかを確認します。

サンプルコンポーネントセットSimpleIO

RTコンポーネントConsoleIn、ConsoleOutからなるサンプルセットです。ConsoleInはコンソールから入力された数値をOutPortから出力するコンポーネント、ConsoleOutはInPortに入力された数値をコンソールに表示するコンポーネントです。これらは、SimpleなI/O(入出力)を例示するためのサンプルです。ConsoleInのOutPortからConsoleOutのInPortへ接続を構成し、これらの2つのコンポーネントをアクティブ化(Activate)することで動作します。

以降、サンプルは/usr/share/openrtm-1.2/components/python/SimpleIO下にあることを前程に説明します。また、Python本体の実行ファイルに対してはサーチパスが設定されているものとします。なお、ソースコードからビルドした場合はサンプル実行ファイルルは<source_dir>/OpenRTM_aist/examples/SimpleIO/にあるので、起動パスを置き換えて下記の説明を利用してください。

サンプルを使用した動作確認

RTSystemEditorを使った動作確認

以下の説明ではRTSystemEditor(OpenRTP)を使った動作確認を説明します。RaspbianのケースのようにOpenRTPを使用しない環境での動作確認についてはrtshellのインスト―ルの動作確認(Linux編)>を参照ください。

ネームサーバーの起動

以下の手順に従ってRTSystemEditor、ネームサーバーを起動してください。

ConsoleInの起動

  • ターミナルを起動してConsoleInを起動します。
     $ python /usr/share/openrtm-1.2/components/python/SimpleIO/ConsoleIn.py
    自分でビルド・インストールした場合は、
     $ python <source_dir>/OpenRTM_aist/examples/SimpleIO/ConsoleIn.py
    などとしてConsoleInを起動します。

ConsoleOutの起動

  • 別のターミナルを起動してConsoleOutを起動します。
     $ /usr/share/openrtm-1.2/components/python/SimpleIO/ConsoleOut
    自分でビルド・インストールした場合は、同様に
     $ python <source_dir>/OpenRTM_aist/examples/SimpleIO/ConsoleOut.py
    などとしてConsoleOutを起動します。

System Diagramへの配置

  • RTSystem Editorのツリー表示の[>]をクリックすると、先ほど起動した2つのコンポーネントが登録されていることがわかります。
    /ja/node/6614
    ConsoleInコンポーネントとConsoleOutコンポーネント
  • システムを編集するSystem Diagramを開きます。上部のエディタを[Open New System Editor]ボタンrtse_open_editor_icon_ja.pngをクリックすると、中央のペインにSystem Diagramが開きます。
  • 左側のネームサービスビューにrtse_rtc_icon_n.pngのアイコンで表示されているコンポーネント(2つ)を中央のSystem Diagramにドラッグアンドドロップします。
    /ja/node/6614
    コンポーネントをSystem Diagramに配置

接続とアクティブ化

  • ConsoleIn0コンポーネントの右側にはデータが出力されるOutPortrtse_outport_icon_n.png、ConsoleOut0コンポーネントの左側にはデータが入力されるInPortrtse_inport_icon_n.pngがそれぞれついています。
    rtm13.png
    データポートの接続
  • これらInPort/OutPort(まとめてデータポートと呼びます)を接続します。 OutPortからInPort(またはInPortからOutPort)へドラッグランドドロップすると、図のようなダイアログが現れますので、デフォルト設定のまま[OK]ボタンをクリックします。
    rtm12.png
    データポート接続ダイアログ
  • 2つのコンポーネントの間に接続線が現れます。次に、エディタ上部メニューの[All Activate]ボタンrtm14.pngをクリックし、これらのコンポーネントをアクティブ化します。
  • アクティブ化されると、コンポーネントが緑色に変化します。
    /ja/node/6614
    アクティブ化されたコンポーネント
  • コンポーネントがアクティブ化されるとConsoleInコンポーネント側では
     Please input number: 
    というプロンプト表示に変わりますので、適当な数値(short intの範囲内:32767以下)を入力しEnterキーを押します。すると、ConsoleOut側でも入力した数値が表示され、ConsoleInコンポーネントからConsoleOutコンポーネントへデータが転送されたことがわかります。

以上で、RTSystemEditorを用いたコンポーネントの基本動作の確認は終了です。