リスク管理コンポーネント機能仕様

概要

環境認識コンポーネントからの存在確率マップデータを受信し, 自己位置, ロボットの形状等から衝突リスクを考慮し, リスクの存在確率マップを作成する. ただし現在,物体認識の処理が未実装のため,入力された存在確率マップをほぼそのままリスクとして出力している.

入出力

ポート構成

本コンポーネントのポート構成は以下の通り

ポートの構成
名称 ポートの種類 データの型 説明
inn (nは数字) 入力ポート TimedString XMLにシリアライズされたオブジェクトを受信するポート. 設定ファイルにて個数を変更可能.
out 出力ポート TimedString このコンポーネントの処理結果を出力するポート. 出力データはXMLにシリアライズされて送信されるため, テキスト型である.

入出力データ仕様

入力ポート(in) および出力ポート(out)では, データはXMLにシリアライ ズされて送信される. シリアライズ/デシリアライズにはBoostライブラリ1.34.1を使用している. 送受信のデータフォーマットについては以下のファイル内のデータ定義を参照 のこと.

入力
入力元 データの型 XML 説明

環境認識コンポーネント GridMap.h GridMap 複数のURGから受信した存在確率マップを統合した, 一つの存在確率マップ.
環境認識コンポーネント Object.h 現在未使用 認識した特定オブジェクトのデータ.
自己位置推定コンポーネント Localization.h 現在未使用 GPSによる位置データとオドメトリから推定された, 現在位置のデータ.
モータ制御コンポーネント RobotParam 現在未使用 ロボットの姿勢, サイズのデータ.

出力
出力先 データの型 XML 説明

小経路計画コンポーネント GridMap.h GridMap 周囲環境の存在確率マップと, 特定オブジェクトのデータからから計算されたリスクマップ.

本コンポーネントが入出力するデータ形式は以下の通りである. ただし, 構造 体名の部分はそれぞれXMLにシリアライズされた文字列とする.

data = header, object-data;

header = baseRTC::Header;

object-data = GridMap 

            | Localization 

            | DetectObject 

            ;

XMLにシリアライズした入出力データに関しては以下を参照する.

設定

コンポーネントは,XML形式の設定ファイルを参照する.

使用方法

開発/動作環境

開発/動作チェックはUbuntu 8.04.3 にて行った.

起動

起動順序は以下の通り. 以下の方法はEclipse上のRTCLinkで行うことを想定している.

  1. 事前準備
    • OmniORBネームサービスの設定が適切に行われていること
  2. 設定ファイルを必要に応じて変更する
    • 接続するコンポーネントがrecieveで受け入れ可能になっているか確認する
  3. コンポーネントのバイナリを実行する
    • バイナリの置き場所に移動
    • $ ./ControlRiskComp
  4. ポートを接続する.
    connection.png

    ポート接続の例


  5. コンポーネントをアクティベートする.

終了

終了順序は以下の通り

  1. 本コンポーネントをディアクティベートする
  2. コンポーネントを終了する

ビルド方法

要求するライブラリ

ビルドに必要となるライブラリは以下の通り. Boost, Xerces-C++およびQtは ubuntu8.04からapt-getでインストールしたものである.

構築方法

  1. 共通ライブラリの構築を行う
    1. ライブラリのあるディレクトリに移動: $ cd common/src
    2. ライブラリの構築: $ make && make install
  2. コンポーネントの構築を行う
    1. コンポーネントのソースファイルがあるディレクトリに移動: $ cd src
    2. コンポーネントの構築: $ make

リスク管理コンポーネントに対してSat Jan 1 23:09:41 2011に生成されました。  doxygen 1.5.5